2022年ともいきアート展情報
ごあいさつ
神奈川県では、障がい者のアート活動を支援されている県内の団体と協働して、障がい者アーティストの方々の作品を中心とした「ともいきアート展」を開催いたします。
神奈川県美術展では、1期展(平面立体部門)の会期とあわせて「ともいきアート展」を同時開催し、生き生きと輝く多様なアート作品展示します。 ぜひご高覧ください。
ともに生きる社会かながわ憲章
- 私たちは、あたたかい心をもって、すべての人のいのちを大切にします
- 私たちは、誰もがその人らしく暮らすことのできる地域社会を実現します
- 私たちは、障がい者の社会への参加を妨げるあらゆる壁、いかなる偏見や差別も排除します
- 私たちは、この憲章の実現に向けて、県民総ぐるみで取り組みます
平成28年10月14日
アール・ド・ヴィーヴルは、障害のある人たちが自分らしく生きることを追求できる場と機会を提供する団体です。
小田原市久野に、ギャラリーとカフェのあるアトリエ(事業所)があります。
生産性を求める社会と障害者は水と油のよう。その両者を中和するのがアートです。
作品はさまざまなことを語りかけてきます。
障害がある人たちのユニークな作品に向かい合うと、自分の中にある「あたりまえ」がゆらいで来るかもしれません。
作品を楽しみながら、ひととき「障害ってなんだろう」と考えていただければ幸いです。
アール・ド・ヴィーヴル 萩原美由紀
障害がある人たちのアート作品はいま世界中で注目を集めている。
表現活動に取り組む福祉施設は日本全国に広がり、ユニークな活動を繰り広げている。
小田原市で活動を行う障害福祉サービス事業所「アール・ド・ヴィーヴル」もそのうちの一つ。
障害がある人たちが生み出す表現はじつに魅力的。
大胆な色使いや画面構成、驚くべき発想力、並みはずれた集中力、見たことのないオリジナリティ。
感覚過敏や強いこだわりといった障害特性の反映も作品に強烈なインパクトをもたらす。
表現活動から生まれる作品は、それ自体の芸術的価値の評価はもちろん大事であるけれど、障害がある人にとってもっと大切なのはそれが「もうひとつの言語」であるということ。
障害特性のためにうまく意思疎通ができないと思われている人たちにとって、表現活動はとても重要なコミュニケーションツールなのだ。
なによりも自分のことをわかってもらいたい、存在を感じてもらいたいという強い思いがある。
作品の発信はコミュニケーションの始まり。社会に向かって放ち循環していくことで、表現はより深くなりクオリティの高い作品がまた生まれる。
魅力的な作品は企業や行政など社会と結びつけるツールになり、障害がある人たちの社会参加を後押しする。
それが現場にフィードバックされてメンバーたちの自信と尊厳を育てていく。
このリンクの先には、アートと福祉、医療、教育などの関係性を再構築したこれからの社会のイメージが見えてくる。
ヨーゼフ・ボイスが提唱した「社会彫刻」につながっていく試みだ。
アートディレクター・美術家 中津川浩章
認定NPO法人
アール・ド・ヴィーヴル
神奈川県小田原市久野403-17